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Allgood Story 中島 潮里

アンバサダー(Allgood Collective) やローカルリーダーをお招きし、
「環境責任、クリエイティブ表現、個人の健康とウェルネス」を応援する
トークイベントAllgood Storyを開いています。

今回は、ビーガンビューティーサロンWhyteのディレクターである
中島潮里さんをお招きしました。

サロン運営、更にはSNSでサスティナブルなライフスタイルの
発信が話題を呼んでいる中島さんですが、
過去にはアシスタント美容師時代の休みの取れない生活から、
体の重さ・風邪っぽさから、遂に体調を崩してしまっていたと言います。

彼女はどんなことを考え、どの様に変わっていったのでしょうか?

それでは、中島さんのAllgood Storyを覗いてみましょう。
彼女の芯の強さやしなやかな魅力が垣間見れますよ。

海面上昇の影響で地元の漁港が消えた

私は千葉県勝浦市という漁師町で生まれ育ちました。
20歳までそこで育ち、私の実家の前の道路を挟んで海があったんです。

半分漁業の港で、もう半分は海水浴場。この写真は海水浴場で遊んでいる時の私です。
ですが実は近年の海面上昇により、5年前ほどに海水浴場では無くなってしまいました。

湾の真ん中が海面上昇のため水で埋まり、2つの砂浜になってしまったんです。

小さい頃は夏に沢山の観光客が遊びに来るのは嬉しかったけれど、その時期にはゴミがすごく増えていたのを感じて育っていました。花火のゴミ・缶ジュースを拾って家に帰ったりしていました。

その時は海が大好きだけど、なぜ皆ゴミを捨てていくのかすごい不思議に思っていたんです。

体調を崩してしまったアシスタント時代

20歳の時に美容専門学校に行き、2年後に美容室でアシスタントとして働き始めました。

当時は体力的にすごく過酷な生活をしていて、睡眠時間が3時間、先輩より先に出社して、後に退社する、休憩時間なし、お昼ご飯も食べれないし、お水も飲めない。

お水を飲んだら睨まれるみたいなアシスタント時代を過ごしていました。

そんな生活をしていると、『21歳なのになんで体がこんなに重いんだろう』と感じていて、睡眠時間を増やしたいがために、本当はしたくない簡易的な食事にしてしまっていたんです。

仕事終わり遅いが為に終電で乗れなくて、タクシーで帰ったりして、遅くまでやっている近所のスーパーでKitkatのファミリーパックの大袋を買って、帰り道までに全部食べ終わっちゃっていました。

夜はカップ麺・カップ焼きそば・冷凍食品だったり、お昼ご飯はなるべく節約のために冷凍食品を詰め込んだお弁当を持っていったりしていました。

そんな生活をしていると、すごく風邪っぽくなって体調を崩してしまったんです。美容師は体力仕事なので、先輩にも「体調管理がなっていない」と怒られて…

『もう、どうしたらいいの?』って思った先にまず変えたのが食でした。

「どうしたらいいの?」から、まず食生活を変えた

食生活を変えていき、まずご飯を炊くようになりました。

実は当時見た、あるYoutubeがきっかけで、一才コンビニご飯を食べれなくなりました。それはコンビニご飯を作ってみようっていう料理番組だったんです。

(今のコンビニはどんどん改善されているので一概にこうではないですが)そのYoutubeでは、化学調味料の合わせで、味ができていました。こんなに粉だらけのものを食べていたら流石に体壊すよなって大変納得して。

それから、ちゃんとご飯を炊いて、お味噌汁を作って、って食生活が変わっていきました。
そうなると風邪をひかなくなる、自分の体臭も良い意味でかなり変わりました。

体調がどんどん良くなっていて、心もハッピーに、気持ちに余裕が出てきたんですよね。更にいろんな方達を助けたいと目に入るようになりました。

例えば、高齢の方が階段で苦労していたら、手を差し伸べたり、
目が見えない方がぶつかりそうになっていたら避けてあげたり。

性格にも余裕が出てきて、より前向きな気持ちになっていったのを感じていました。

お客様・自分達だけではなく、みんながHAPPYになるような場所を作りたかった

原宿にあるWhyte(ホワイト)というサロンを立ち上げたのは30歳でした。

少しでも環境負荷が低いのをコンセプトに、スタッフも心から楽しんで美容師をしてほしいなというのを一番大切にしています。

ゴミを減らす取り組みもしていて、昔勤務していた美容室は45Lのごみ袋がパンパンに2袋あったのが、Whyteでは45Lのごみ袋1袋の半分くらい(併設カフェと合わせて)になっています。

工夫一つでゴミを減らすことができるんだよというのを伝えていきたいのと同時に、
自分達・お客様だけでなく、みんながHAPPYになるような場所を作りたいなと思いこのサロンを立ち上げました。

"We Live Better"より自然体に生きていくために

というのをコンセプトにしたヘアサロンです。

過酷なアシスタント時代を経たからこそ、自分が体感したことを次世代の美容師にさせたくないと思っていて、
『美容師ってすごく楽しい仕事なんだよ』 っていうのをスタッフに共有したいなと心がけています。

Whyteが大事にしていることは、Select(選択)、Action(行動)、Mind(マインド)です。毎日が選択の積み重ねであるから、考えて行動することに注力しています。

取り扱っている商品は、Vegan Beauty(自然由来のカラー剤等)やCruelty Free(動物実験をしていない事)で、製造過程や廃棄のことを考えて商品選択をしています。

更にWhyteでは多様性を認め、否定しない考え方をすごく大事にしています。ビーガンでない方を否定しないようにしていて、個人の考え方で個人のセレクトして良いと思っています。

だからと言って放置はせずに知ることも大事。知って選択するのは個人の自由だと思うので、サロン内で学べる場を設けています。『地球塾』 といって環境問題、社会問題についてスタッフみんなで学んでいます。

今後も美容師という枠にとらわれず、多方面で活動をしていきたい

美容師の枠にとらわれずに、いろんなことをやっていきたいなと思っていて、美容師以外にも活動しています。

定期的に一般のお客さんを呼んでビーチクリーンやシティクリーンのイベントを開催したり(写真右上)
半分以上消えてしまった絶滅危惧種である、珊瑚の植え付けをする活動ツアーを開催しました。(写真左下)

他には、Chuというブランドで、りんごの皮でできているビーガンレザーのわんこの首輪を作っていて(写真左上)、接着剤も動物性じゃない接着剤を使用しています。そして同じブランドで廃棄されたペットボトルの繊維で作ったバッグ(写真右下)も作っています。

Whyteは個の力を大事にしたいと思っているので、副業OKのサロンです。
美容師の枠にとらわれずに、スタッフ皆んなが持っている個々の夢も応援したいと思っています。

中島 潮里

ヴィーガンビューティサロン&カフェ「whyte」トップスタイリスト

環境のことはだけではなく、心も体もサステナブルに、より自然体に生きていく為のライフスタイルを様々なカタチで提案、発信している。幼い頃から自然に触れて生活していく中で、美容師として何かできることはないかと考え独立。vegan beautyをコンセプトにしたサロン&カフェ"whyte"をオープン。

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